2月2日 大内杯 第8ラウンド
我々のチーム (糀谷、山下、西田夫妻)は、第1ラウンドにロシア・チーム
に負けたあと、6連勝。最終ラウンドは2番テーブルでオーストリア/デンマーク・
チームとの対戦となった。この時点でおそらく2位か3位であったと思う。
最後は玉砕していいから思いっきりやろうと言い合って試合に臨んだ。
しかしながら、この気合は空回りしてしまい0−30VPでの負け。結果、6−7位
タイで終わった。どうも最終ラウンドと外国人チームに弱い。国際試合に慣れていない
せいで、外国チームとの試合で足が地についていなかった。経験を積んでいくしかない。
つぎのハンドは、最終ラウンドでE−Wの3NT。山下 満さんの分析です。
ビッドは多分、1D−1S、1NT−3NT。
A9XX (N) Shoichi Kojitani
AXX (S) Mitsuru Yamashita
ATX (E) Morten Andersen
872 (W) Soren Christiansen
XX (E) KTXX
T9X (N) (S) QJXX 3NT byW
KQXX (W) XXX OL CQ
QJT6 QJX 95
KXX
J9X
AK43
まずCQのオープニングリードをホールド
1.CJ継続の場合
Aで勝ってDXを出す
(1)(N)がDXならDTで勝ちSをダミーから引くと(S)はKを
出すわけにはいかないのでQが勝。
DAで再度ダミーに渡りSを引けばHAのエントリーが
飛ばされることはないので、S3トリック確保
(2)(N)がDQならダミーからDX (N)の勝
イ)(N)から3巡目のCTが来たとき
CKで取りDXを出すと(N)はDK(Dでのクイック2エントリー
阻止のため必然)DAで勝ちSXを引くと当然(S)はXで
(W)のSQの勝ち ここまで4勝2敗 ここでC4をリード
すると(N)の6が勝つが、(E)はHXをディスカードし
(S)はスペードだけはディスカード出来ない
C6で勝った(N)が
a)SXをリードするなら簡単。
b)DXならば(W)のJが勝つが、やはり(S)はスペード
を捨てられないのでハートは2枚になる。
HA、HK、SJとプレイすればスローインになる。
c)HXならばハンドのKで勝ちDJをプレイすると(S)
は上からKTX、XかKT、QXになりHAをキャッシュ
してからスローインかSエスタブリッシュで出来上がり
A9X
AX
T
−
X (E) KTX
T9X (N) (S) QX?
XX (W) (?)
− JX −
KXX
J
−
ロ)(N)からDXが来たとき(DKが来たときもDAの下にDJを
捨てるので同じ
Dにクイック2エントリー出来てSをダミーから
2回引けて完成
ハ)(N)からSXが来たらエントリー十分
ニ)(N)からHXが来たら? 一度負けておく(1勝3敗)
1)Hを(N)が勝ち(N)のリードで
A9XX a)CTの時、CKで取りDXをリード(N)はDK(最強)を
AX Aで勝ちSXを引くとやはり(S)はKを出せない、
T SQで勝ちDJをプレイすると(S)は・・・スローインにかかる
−
XX (E) KTXX
9X (N) (S) QJX
XX (W) −
6 QJX −
KX
J
4
b)(N)からDX、DK、SXが来たとき
前記 ロ)ハ)に同じ
C)(N)からHXが来たらダミーのAで勝ちSXを引く
A9XX 今度も(S)はSKを上がれない(上がってエントリー
X キリングのDXを打っても(W)はDJを出してダミー
AT へのエントリーを確保できる。SQが勝つ事になり
8 Dをフィネスしながら2トリックとCKを取っ
XX (E) KTXX た時(S)はSを2枚にしてエスタブリッシュされるか
9 (N) (S) QX スローインにかかる
KXX (W) XX
T6 OJX −
K
J9
K4
2)Hを(S)が勝ち(S)のリードで
a)(S)からDX来たとき−ダミーで安く勝ちSを引く
Kを出せない(やはりHAのエントリーはHKでガードさ
れている)のでSQが勝ち前記同様ストリップ
スローイン完成
b)SX,ST,SK関係なく簡単
C)Hリターンは(N)からのHリターンと同じ
2.第2トリックに(N)がC以外にシフトした時−基本的に同じ対応
(1)DK、勝たせて、さらにHXにシフトしたら又勝たせる。
(2)HXの時は勝たせて、さらにHを続けたらダミーのAで勝って
SXを引く
イ)(S)がKを上がってH、S、Cリターンは(特にHリターン
の時(S)にもうエスタブリッシュしたHを取るエントリー
が無いので)ゆっくりSをアンブロックしてからDをフィ
ネスしSAを取る。
ロ)(S)がKを上がらないときは・・・・・・出来ない
ここに来て3NTを作るためには
Dを2トリック必要‥‥1ルーザー
ディフェンダー側で最後にリードが入るのは(S)
即ち、最初のCをホールドするとHのエスタブリッシュが
間に合いC1D1H2S1トリック取られダウンする事に気付く。
まずCQのオープニングリードをホールドをやめてCAで勝つ
1.DXを出し(N)がXならTで勝ちSを引きQが勝ちDAで渡り再度Sを引け
ば出来上がり。
2.DXにDQなら(N)に勝たせる。
(1)ここで(N)からCのリードはホールドすれば第1案(第1トリ
ックホールド)に戻り出来る。
(2)(N)からSXリードは論外、DXリードもDに2つエントリーが出来
Sを2回ダミーから引けて完成。
(3)(N)からHXのリードなら、一回ホールドシフトされたら前記
(1)(2)なのでHを続けるのでダミーのAで勝ってSXを引くと
(S)はKで上がってもDのエントリーが飛ばせない((W)から
DJを出されてDAが残るかDTが後のエントリーになる。)ので
(W)のSQが勝ち、そこでCXで(N)にあげる。
A9X 現在3勝3敗で残り7トリック中5トリックは
X 頭から取れる(Dはフィネス要)
AT (N)から
8 1)SXリードはDのエントリーが残るので完成
X (E) KTX 2)CJ、DX、DKのどのリードもC一個とD2個
9 (N) (S) QX を取ったとき、(S)の残り4枚がS2枚H2枚
KXX (W) XX ならSエスタブリッシュで、S3枚H1枚なら
J6 JX HKを取ってSJでスローイン出きる。
K
J9
K4
ヒュ−疲れました。延べ3日掛かりました。
最初ダミーに3エントリーも有る、楽勝と思ったのが大間違い
奥様に謝っておいてください。
今回のハンドは実戦で、敵のディクレアラーが早いうちにDJを
プレイしたのでD9は(W)に置いておきましたが、S9とは違って
関係なかったようです。
Dの最初にJをリードしないのが味噌のようです。
(山下)
完璧な分析ですね。お疲れ様でした。
解説的にひとこと付け加えさせてもらうと、
CQのオープニングリードをホールドしたときの
2.第2トリックに(N)がC以外にシフトしたとき
(2)Hxのとき
勝たせずに、ダミーのHAであがってスペードxを引き、
SQで勝ち、Dxをリードし、WのDQに勝たせる。
ここで、(N)はHTを続けたとして、(S)はHJを出さなければ
ならない。もし、Hxをフォローしてしまうと、CAKとD2枚を
とられたとき、最後にSをディスカードしたあと、Hを出されて
スローインされ、Sを自分から出すことになり、メークさせ
てしまう。
そして、HJを出しておいても、CAKとD2枚をとられ、ダミー
からHを引かれたときHxをプレーして(N)のH9に勝たせな
ければならない。
ところで、実戦ではどうなったのか覚えていますか? (糀谷)
(S)は常にDのアンブロックに注意しなければならないが、HAを一巡目に
上がるならSQに勝たせても、(N)が(W)からのD一巡目にDXを出せば
DTに勝たせてもSXにSKで上がりDを出せばSがブロックしている。
もちろんその時もDAをホールドされ、SJ・CA・K・DAを取られた時Hの
QJ両方が残っているようなら、Cの時にHQかHJを捨てて準備しなければ
ならない。まあ最後の4枚の状況がダミー(S)A9,(H)XX,(C)X
自分の手がTX、QJXになってCKがリードされたらHXを捨ててHQJを残す
事はないと思う。
実戦はC2巡目を(W)が取りSQをリードされた。ダミーのH8(実際はH9
もダミーに有ったような気がする。)とDTが怖くてKを取らず。(W)DJ、DQ、
DA,(E)SXにSK、結局HXを打つという冴えないことになってしまった。
(山下)
我々のチームメートは、おなじWの3NTであったが1ダウンであった。