Two
over one – part5
(by Mike Lawrence)
フォーシング・ノートランプ・シーケンス:レスポンダの2度目のビッド
レスポンダは、オープナのリビッドのあと初めて自分の手を示すビッドをすることになる。多くの場合、レスポンダはパートナのメジャへの2枚+サポートと9点以下を示す退屈なビッドであるオープナのメジャへ戻すビッドをする。レスポンダには他のビッドもあり、ここでは例によってそれらを示す。フォーシング・ノートランプ後によく出る経過を示していこう。
N:1H、E:P、S:1NT、W:P、
N:2C、E:P、S:?
Sがつぎの手を持っているとき、
S:983、H:J3、D:K8764、C:KJ9
2Hをビッドする。通常2枚のハートで平均的1NTレスポンスのハンドだと言っている。
つぎと比べてみてください。
S:983、H:83、D:Q864、C:KJ63
この手では、私はパスする。パートナのマイナに4枚サポートがあり、パートナのメジャがダブルトンのときは、パスするかパートナのメジャにもどすか選ぶことができる。ミニマムのときは通常パスの方が賢い選択である。パートナが再度ビッドできないようにするので。しかしながら、つぎの手ではどうするか。
S:1063、H:Q8、D:A73、C:K10763
クラブが5枚でも、2Hをビッドするに値する何かがある。この状況で、あなたは良い手を持っていて、パートナが2Hを超えてビッドしてもまったく構わない。つぎの手では?
S:973、H:43、D:AJ9873、C:Q6
私は、2Dがいい。2Hよりいいビッドだ。パートナのメジャより下の新スーツをビッドすると、良いスーツで、オープナの2つのスーツよりも自分のスーツがいいとプリファランスしている。良い5枚スーツでこのようにビッドしてもよい。
S:83、H:93、D:QJ87、C:AQJ62
これは特別ケースである。パートナが1Hでオープンし、フォーシング・ノートランプのレスポンスに対してマイナをビッドしたら、2Sをビッドする。普通に考えて、このビッドは不可能なビッド(スペード・スーツがあったら最初に1Sレスポンスしていたはずだから)である。アーティフィシャル・ビッドであって、オープナのマイナへのスーパー・フィットのある手を持っていると言っている。オープナのマイナのレイズは良いサポートを示すが、2Sよりは弱い。例えば、上の手でD:Jがなかったら、2Sの代わりに3Cをビッドしてよい。
S:AQ3、H:62、D:Q8762、C:K107
2NTをビッドする。これは、良い手を示す。もし、はじめに2NTをナチュラルでビッドできるなら、していただろう。この2NTはノンフォーシングで、オープナはパスしてもよい。2Dビッドはよくない、なぜなら2Dはもっと弱い手を示す。
S:KQ7、H:1093、D:A10963、C:J2
3Hをビッドする。3枚サポートのリミット・レイズの手は、1NTから入る。ほとんどの場合、つぎにジャンプ・レイズすることになる。
S:J83、H:3、D:AQ109764、C:J4
3Dをビッドする。2/1ビッドのひとつの議論として、3のレベルへのジャンプシフトをナチュラルでノンフォーシングとして使うことを提案する。こうすることで、1H―3Dは非常に良いウィーク2Dの手でパートナが3NTをビッドしても構わないような手を示すことができる。1H−1NT;2C−3Dは、ほんとに良いDではあるが、1H−3Dよりは弱い手を示す。
このように、ビッドの意味をいろいろに扱うことができるし、あなたは別の意味で扱う理由を持っているかもしれない。わたしは、覚え易くて感覚的に理解できるものをここで紹介している。
重要な手をつぎに見てみよう。
S:9762、H:KQ6、D:KQ7、C:QJ4
4Hをビッドする。1NTレスポンス後、ゲームにジャンプすると、それ以外では示せない平凡でゲームフォーシングの手を示す。パートナは、あなたが約13点のサポート・ポイントで通常3枚サポートの、スラムに興味のない手をもっているとわかる。
ビッド経過をつぎのように変えてみよう。
N:1H、E:P、S:1NT、W:P、
N:2H、E:P、S:?
S:873、H:2、D:AJ8743、C:QJ9
パスすべきである。2Hリビッド後、あなたがスーツをビッドすることはまれである。オープナは6枚以上のハートを持っている。より良いトランプ・フィットがある可能性は非常に少ない。3Dをビッドすると、DがKQJ983のような素晴らしいスーツで、ハートが本当にいやだという意味になる。
S:A98、H:109、D:873、C:AK653
3Hをビッドする。9枚でなくても8枚のトランプ・フィットがある。トランプ・スーツとしては適切である。パスや3Cや、Dのストッパなしでの2NTをビッドするのは犯罪である。この経過でのひとつのポイントは、あなたが3枚サポートのリミット・レイズの手なのか、オープナが6枚ハートを持っているのを知って2枚サポートでハートをサポートしたのかがわからないということである。
S:QJ8、H:43、D:KJ87、C:KJ83
この手では、2NTがいいだろう。遅い手(クイック・トリックばかりでない手)では、3Hでなく2NTの方がよい。
S:7、H:J、D:QJ876、C:AJ10764
もうひとつのトリック・ビッドを使う。この経過後だけだが、2Sは、よいマイナ2スータでパートナに良いほうのマイナを選択するように言っている。もし、パートナが3Hでハートに固執するようだと、あなたはこのトリックのことを読まなければよかったと思うだろう。
N:1H、E:P、S:1NT、W:P、
N:2NT、E:P、S:?
もしあなたが前の記事を読んでいないなら、2NTが何を示しているか確かではないだろう。私は、それを18か19点の手に使うことを提案した。16か17点では、オープナはスーツをリビッドし、機会を与えられたら2NTをビッドするというアイデアである。ノートランプの範囲をこのように分けることによって、レスポンダはより正確な情報を得られる。
1H−1NT;2C−2D;2NTは弱いシーケンスではない。オープナは、Dから逃げているわけではない。すぐに2NTレイズをするのにほんの少し足りない良い手を持っていると言っている。この経過が出てきたときに、パートナのポイントが正確にわかることをきっと感謝するようになりますよ。