Two
over one – part2 (by Mike Lawrence)
フォーシング・ノートランプ・レスポンス
2/1レスポンスをゲーム・フォーシングとするために、2レベルにいくのに十分な強さのない手を扱う方法が必要である。パートナがディーラーで1Hオープンし、あなたはレスポンダでつぎのような手をもったとする。
S:AJ764、H:K3、D:AJ54、C:84
1Sをビッドする。1の台のレスポンスでもゲームに十分な点を持っていることもありうる。
S:J9873、H:3、D:K983、C:Q76
1Sをビッドする。今回は弱い手である。
1のレベルでレスポンスできるときは、むずかしいことはない。しかし、10〜11点の手で、1レベルでビッドできるスーツがなく、2レベルでレスポンスできるほど強くないとき問題が起きる。このような手では1NTをビッドすることにする。
1メジャのオープンに対する1NTレスポンスはフォーシングである。良い手を約束していない。レスポンスできる点はあるが、典型的には12点までの手である。あとで出てくるが、まれに12点以上の手のことがある。
S:Q83、H:83、D:J9872、C:QJ4
1NTをビッドする。最も弱い手である。2/1システムとそうでないシステムの違いのひとつは、2/1システムでは、1NTレスポンスはフォーシングでオープナはもう一度ビッドするということである。
オープナがもう一度ビッドする理由は、1NTレスポンダが良い手を持っており、レスポンダが再度ビッドしてオープナに手を示すさらなる機会を与えるかもしれないということである。例えば、
S:QJ8、H:Q7、D:KJ873、C:K83
1NTをビッドする。ゲームを保証するほど強くないので、2Dをビッドできない。1NTをビッドしてオープナのリビッド後、2NTをビッドする。
S:872、H:J74、D:AK3、C:K652
パートナ・スーツへの強いサポートのある手で1NTをビッドすることがある。ハート・サポートのある11点の手であるが、すぐにはそれを示せない。3枚サポートではリミット・レイズをしないというのは役に立つルールである。私は、この主題で数百ページ書いたことがある。私を信じて、4枚以上のサポートがないときにはジャンプ・レイズはしないこと。
つぎのような手も持つことがあるという事実は、1NTがフォーシングであることを絶対わすれてはいけないということの良い例となるはずである。
S:J3、H:-、D:K108763、C:QJ653
1NTレスポンスの手にはみえないだろうが、他に何をビッドできますか。パスをすると、ゲームまたはスラムを逃す可能性があるし、2Dをビッドすると間違ったゲームに行ってしまうだろう。今より良いコントラクトに到達する希望を持って1NTをビッドするのが正しい。
S:76、H:3、D:KJ108753、C:K104
これも1NTをビッドする。2Dはゲーム・フォーシングかそれに近い手なのでビッドできない。2Dをビッドしてしまうと、つぎにおそらく3Dをリビッドするだろうが、パートナはAがあと1、2枚ある手と思ってしまうだろう。2Dをビッドすると、その後どんなにがんばってもうまくいかない。
S:1094、H:Q7、D:KJ2、C:QJ652
1NTレスポンスのほとんどはこんな手である。まさにスタンダード・ビッディングでも1NTレスポンスするような手である。
事実は、フォーシング1NTレスポンスは卓越した道具ではないということである。汚れたキャブレタをもったレースカーと変わらない、ツアーでのハイライトとしてはめったに見せないものであるが、無しで過ごせるものではない。
もし2/1システムを使っていないならば、フォーシング・ノートランプを使うべきではない。2/1システムを成功させるための卓越したコンベンションであるが、それ自体では有用なコンベンションではない。